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はんだ付け専用ロボット LETHERシリーズ

はんだ付け“真”常識

はんだ付けロボットの誤解(盲点)とは? “真”常識

メイコー製ロボットをベースにしたはんだ付けノウハウから見ると、「はんだ付け」に適していないロボットを元にしたノウハウ、つまり現状のはんだ付け業界を覆う常識は、「メイコーの非常識」となる。以下現在のはんだ付けロボット業界へのネガティブイメージの原因となった悪しき常識に対するメイコー“真”理論を述べる。

  • メイコー“真”理論①
    「赤目不良の原因はコテ先の位置ズレではない」

    業界の常識では「パッドの赤目不良」の原因はコテ先を当てる位置のズレによるものだと考えられている。 しかしメイコーの見解は、そのような考え方とは真逆の立場にある。なぜなら作業者による手はんだ付けおいては、厳密にはコテ先を当てる位置は毎回ばらついている。 それにも拘わらず赤目不良の発生は無い。それはコテ先を当てる位置のズレが直接の原因ではないことを証明している。赤目不良の原因は、性能不足なロボットにより「最適なタイミング」のはんだ付けが実現できておらず、はんだ濡れ性が十分でないからである。

  • メイコー“真”理論②
    「コテ先による加熱時間と品質は比例しない」

    業界の常識ではコテ先を当てる時間(加熱時間)の長さに比例して、はんだ付け性が安定すると考えられている。 しかしメイコーの見解では、上記は「悪いタイミング」のはんだ付けにより引き起こされる発想である。 つまりフラックスの効果が低下した結果、はんだの濡れ広がりが遅くなり、その間加熱し続けなければならない、という負のプロセスに陥った結果といえる。 一方、「良いタイミング」のはんだ付けを実現すれば、対照的な好循環(タクトと品質の両立)が生まれる。

  • メイコー“真”理論③
    「バックフィレットの良し悪しとはんだ量は関係ない」

    業界の常識ではスルー孔のバックフィレットを確保するには、はんだ量を増やしたほうが良いと考えられている。しかしメイコーの見解では、はんだ量の多少が問題なのではなく、前提条件としてスルー孔へはんだが流れ込みやすい状態をつくることが必要だと考える。 具体的には、はんだを流す前にフラックスをスルー孔へ素早く流し込むことが必要であり、これが出来ていないと後から幾らはんだを供給しても最適なバックフィレットは形成できない。 また、フラックスが素早く流れるには、その還元力が高い状態でなければならない。 これはスルー孔(バックフィレットの形成)に限った話ではなく、「最適なタイミング」ではんだ付けを行うことの必要性にも繋がる。 この場合、他社製ロボットでは、特に「予備はんだ送り」のプロセスが大きなネックになる。 つまりロボットの機能的・構造的な問題により、予備はんだ送りからのワークへの一連のアプローチにおいて、コテ先上のはんだの酸化及びフラックスの劣化(還元力の低下)が急速に進んでしまう。 その為、コテ先からのフラックスが素早くスルー孔に流れ込まず、その結果としてバックフィレットの形成が困難にとなる。 フラックスの重要性に着眼していない場合、「はんだ量が適正ではない(不足している)」という発想になってしまう。 メイコー製ロボットでは、フラックスを最大限に活用する為の「最適なタイミング」を主眼としているので、スルー孔へのバックフィレットも問題なく対応する事が可能である。

  • メイコー“真”理論④
    「Vスリットなどは、はんだボール対策として推奨できない」

    業界の常識では、はんだボール削減の手法として、糸はんだへのVスリット加工・穴開け・プリヒートなどが有効であると考えられ、ユーザーへも盛んに提案されている。 しかしメイコーの見解として上記対策では、はんだボールを完全に無くすことはできないばかりか、はんだ付け自体を大きく損なう恐れがあり、メイコーからの提案は行っていない。 はんだボールが発生する理由は多種多様であり、発生原理の一例としては、フラックス成分に存在する吸湿した不純物の爆発現象によってはんだが飛散してはんだボールとなる。 フラックス爆発現象の原因の一つとして高温のコテ先による糸はんだの急激な温度上昇が考えられる為、ダブルモーターを使用した糸はんだの供給により、安定した供給速度を実現して爆発現象の防止に一定の成果をあげている。

  • メイコー“真”理論⑤
    「窒素は無条件で活用すべきではない」

    業界の常識では、はんだ付けにおいて窒素ガスを用いることは、はんだ付け性向上に有益であると考えられている。 しかしメイコーの見解では、窒素によるメリットは糸はんだ内のフラックスから十分に得られ、かつ窒素による品質管理上のデメリットもあることから、メイコーからの提案は行っていない。 窒素はリフロー工程では一般的に使用されており、その効果は確認されている。 活用される理由はクリームはんだの酸化を抑制する為であるが、ロボットはんだ付け(後工程)における効果はどうか? 結論としては、窒素にはフラックスのような還元作用は無い為、フィレット外観とはんだの濡れ性(接合面)にアンバランスな状態が生じる恐れがある。 仮にはんだと母材間の接合が不十分なワークであっても、窒素の酸化抑制作用による表面的には良好なフィレット外観の為に、出荷検査をすり抜けてしまい、市場クレームへと繋がるリスクもあることからメイコーでは窒素の提案はしていない。 コストアップをしてまで窒素に頼らなくても、「最適なタイミング」を追求し、糸はんだ内のフラックス(還元力)を最大限に活用することで高品質のはんだ付けが可能になる。

以上の質疑応答についても“真”理論が生み出した結論と言える。

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